光化学的表面改質接着、薄膜技術と石油代替エネルギー金属ナトリウム

光交流会第244回 光交流会オプトフォーラム
講演会
第一部「プラスチックの光化学的表面改質を利用した光学材料の接着やコーティング」
第二部「石油の代替エネルギー金属ナトリウム」
講 師:村原 正隆先生(東京工業大学 特任教授/ 東海大学名誉教授)
光交流会は1988年に設立された「光」をテーマとした交流会です。所属する企業の規模や業態に関係なく、立場や利害を超えて出会い、語らい、学び合う場です。人々の交流が光産業の発展を通じて環境にやさしく、高品質な社会の創造に役立つよう念じています。
光交流会 
代表幹事 関 英夫
担当幹事 竹谷和芳
6月のオプトフォーラムは 光交流会アドバイザーをしていただいている東京工業大学 特任教授(東海大学名誉教授)村原 正隆先生に第一部「プラスチックの光化学的表面改質を利用した光学材料の接着やコーティング」第二部「石油の代替エネルギー金属ナトリウム」と題して講演をお願いしました。
第一部UV光の光化学的性質を利用してプラスチック表面の所望場所に、目的とする官能基を置換し、その材料固有の性質を生かしたまま表面露光部のみ性質を変える方法、(1)蛋白質が着き難い眼内レンズを例に、蛋白質付着制御処理方法、(2)耐熱性・耐水性・紫外線透過性を満たす接着とコーティングについて、シリコーンオイルの性質と光接着の原理、接着方法、光化学反応の推移、有機シリコーンオイルを無機ガラスに変化させ、世界初、応力歪みも気泡も殆ど無い接着強度18MPAの光学部品室温接着法を解説いただきました。
第二部では地球の温暖化現象を直視〈Co2排出“ゼロ”を目指し再生可能で持続可能な社会を創る〉二酸化炭素も放射線も出さない燃料資源〔海水〕洋上風力や潮流から得られた電力を用い、その場に在る海水を原料にして、金属ナトリウムを製造、副産物として真水、苛性ソーダ、塩酸、硫酸、水素、酸素などを製造、これらを、消費地で電力や工業原料に環境に優しく再生可能で資源戦争の無い世界を作ろうとする構想を紹介していただきました。
OEPA20090713
“風力よ”エタノール化からトウモロコシを救え「村原 正隆先生、関 和市先生共著パワー社」では第二部の詳細と村原先生が資源工学を学ばれた中でレーザー工学を本職とされるようになったきっかけなどが著されています。
村原先生には先端技術から地球環境、食料問題など世界各国で講演なさられているご多忙の折、貴重な講演をいただき厚く御礼申し上げます。
文:竹谷 和芳

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