光ファイバーによる映像信号の伝送 、光ファイバー伝送の特徴

第238回 光交流会オプトフォーラム
講演会:第一部:光ファイバーによる映像信号の伝送
   第二部:光ファイバー伝送の特徴
講 師:池田弘明氏 有限会社池田電子工学研究所代表取締役(元静岡大学工学部教授)
この講演会は、2007年11月に光交流会と浜松地区知的クラスターとの交流展示会がご縁で実現したものです。
池田氏は静岡大学工学部在職中に光ファイバーを用いた映像信号の伝送技術のご研究をされていました。本研究は20年ほど前から始められており、当時としては通信技術の先端をいくご研究であったと思われます。
講演は一部「光ファイバーによる映像信号の伝送」と二部「光ファイバー伝送の特徴」で構成され、先ず第一部では、光ファイバー伝送の特徴を次のように述べられた。
○ 比帯域が大きい:100MHz
○ 長距離伝送が可能である。
○ 周波数特性が広く無調整。
○ LEDで容易にアナログデータの伝送が可能。
○ パルスFM変調方式の適用が容易である。
信号発信の光源にLEDを用いた中部電力との共同実験では、その距離を12Kml設定したが充分満足できる結果を得た。試算想定で30Kmまでは可能であると判断している。
テスト結果によりLEDは短距離通信に有利であると言える。また、LEDを用いる場合の特徴として、ファイバーの種類を選ばないこと、少しくらい反射があってもレーザーのようにうるさく問わないといったことがあげられる。
SWFM/PFM変調方式と周波数スペクトルの関係やアナログ映像信号用光伝送システムの基本構成についての詳しい説明があり、まとめとして次のことを述べられた。
○ 映像信号の伝送が容易で劣化がまったくない。
○ 10Km間での距離はケーブル特性を気にしなくても良い。
○ NTSC映像伝送の実験について、LEDでもHDTV伝送が可能である。
○ 汎用性があり、他の応用展開が可能である。
○ アナログ信号をある程度増幅してデジタルに変換して伝送する方がよい。
第二部では主観評価に基づくNTSC映像信号のパルスコード化帯域圧縮方式について、パルスコードの生成についてなどを詳しく述べられた。
画像評価方法として、20人の視覚者が5段階方式で評価する方法がとられている。画像の解像度は前後の画像を加算して2で割ったデータを基準評価値とするなどが述べられ、興味深いところであった。
二部のまとめとして次の説明があった。
○ 産業用の製造データ伝送が用意である。
○ デジタル化しているので伝送途上での映像品質の劣化は全くない。
○ レーザーカッターのカッティングモニターとして実験的に使用できる。
○ LEDを使用しているので、目に対する危険性がない。
SWFM/PFM変調方式と周波数スペクトルの関係やアナログ映像信号用光伝送システムについての内容は余りにも専門的であり、光学業界の者にとってはとても難しい内容であった。
報告者:吉村

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