『マイクロフルイディクスへの招待』

光交流会 第257回オプトフォーラム
光交流会 代表幹事 関 英夫
講 師:東京大学生産技術研究所 藤井輝夫先生
第257回オプトフォーラムは、2010年7月14日に、東京大学駒場リサーチキャンパスで行われ、講演後3つの研究室を見学することになりました。
研究室のある生産技術研究棟は、JR京都駅ビル設計者で、元東京大学生産技術研究所教授の原広司設計による斬新で都会的な表層と、その内部である研究室との対象が印象的でした。
しかし、その設備をみるにつけ、その印象は羨望へと移行し、いつしか藤井先生の研究へと向かい始めました。
私とマイクロフルイディクスとの出会いは約30年前の院生時代に遡り、ケミカルマイクロチップと分析機器との一体化により、反応と同時に分光分析が連続的に行われ、試料・試薬の極小量化、マイクロスケール効果による収率アップ、中間反応解析、反応時間の短縮などの効果により論文数は画期的な伸びを示し、更にコンピューターサイエンスとの連結により、新たな反応形式を容易にだれでも(天才でなくても)発見出来るようになる。そうなれば、化学は飛躍的発展を遂げるに違いなく、20世紀こそが正にアルケミーの時を迎え、本当のアルケミストを多数輩出する時代になると、大いに興奮した自分を思い起こしました。
その後私は別の分野へ就職し、めっきりマイクロ流体の話を聞かなくなり、ふと気づくとあれから30年が経っていました。その後どうなりましたか。藤井先生。というわけで講演は、藤井研究室設立年度1999年を境に、その前は世界のマイクロフルイディクス研究の動向を、その後は藤井研究室の動向が語られました。
結局デバイス研究は皆盛んに行いますが、制御系の研究は誰もやりたがりません。制御系は、要です。当然、大切です。でも、パットしません。ところが藤井先生は当初から制御系の研究を行い、その上、デバイス設計、デバイス作成、分析、システム化、システム集積化、更にアプリケーション開発まで、全てをこなしているのです!正に疾風怒濤の如し(トライアスロン級です)。
マイクロ流体システムは、化学だけではなく、分析、創薬、バイオ、医療、宇宙、極限環境、エネルギーなど多くの分野に応用出来、更に、新たな研究者も着々と増殖中です。21世紀こそは、マイクロフルイディクス の時代! もちろん私の期待も、シュトゥルム・ウント・ドラング!!

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