5.基本的な反射、拡散におけるBSDFについて

LED照明ノーツ5.基本的な反射、拡散におけるBSDFについて
前回は物質表面の反射・拡散・透過特性を表す関数、BSDFの基本的な定義・性質について説明させていただいた。
理論的な様々な数式からこの関数を決定する事は勿論可能であるし、測定値からこの関数を決定していく事も可能であると言う、実に応用性に富んだ概念である。またどの様なBSDF関数が、換言すれば、拡散分布が、使用目的を達成するために、光学要素の表面に施されるのが適当か?等の解析的な考察にも役に立つ。
今回はそうした折にも有用である、完全拡散、整反射などの基本的な光学現象におけるBSDF関数について触れさせていただきたい。
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株式会社タイコ 牛山善太

40.部分的コヒーレント結像の考え方 10

光学設計ノーツ40.部分的コヒーレント結像の考え方 10
前回は部分的にコヒーレントな状態における結像を考える上で重要なtransmission cross-coefficient(TCC)について考えたが、今回からは、TCCから考察される、光学設計には直接重要なものとなる部分的コヒーレント光学系のOTFについて触れさせていただきたい。
今回はOTF導出のための、TCCの変形について解説させていただく。
なお、導出についての座標、光学系配置、変数については前回、前々回におけるものと同じである。
換算座標で書き直した図1をご参照いただきたい。
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株式会社タイコ 牛山善太

11-12 ≪収差をどう少なくしていくのか? 実践的な収差論とレンズ設計≫

収差論は以前から、カメラレンズなどの古典的なレンズ設計に有用とされてきましたが、コンピュータによる自動設計などの普及により、どちらかと言うとその意義は忘れられつつありました。しかし、複雑なズーム系の収差補正、非球面レンズの偏心公差解析、偏心光学系の設計に対してのみならず、照明系の設計などに力を発揮するものとして、また、光学系の成り立ちについての理解を深めるための道具として、コンピュータまかせの設計に陥らないための、光学設計者に必要な教養としてその存在意義を再び広く認識させ始めております。

そこで、光学系の成り立ちを理解するため、収差を少なくして行って所望の性能を得るための、広い意味での収差論についての基礎的な、かつ実践的な講演を行います。

講義項目
  1. 波面と光線、そしてアイコナール
  2. 波面収差の定義と展開、実収差との関係
  3. 3次収差係数について、存在意義とその導出
  4. 様々な収差の分類
  5. 瞳結像と瞳収差
  6. 収差論から考える光学系構成の基本条件
  7. 実際の種々のレンズ構成についての3次収差係数を用いての解説
  8. 収差論と収差補正、収差係数正規化の重要性について
  9. どの様な場合に収差が除去出来るのか?
日時
2011年11月8日

2011/11/1(火)~ TOKYO DESIGNERS WEEK2011

TOKYO DESIGNERS WEEK 2011に当社のレンズ拡散板とLEDプラスチックレンズを出品しています。
【日時】11月1日(火)-6日(日) 11:00-21:00(最終日18:00予定)
【場所】明治神宮外苑絵画館前(中央会場)ブースD-48

「テラヘルツ量子カスケードレーザ、および深紫外領域でのLEDの開発」

光交流会 271回オプトフォーラム
講 師 : 理化学研究所 基幹研究所 テラヘルツ量子素子研究チーム チームリーダー 平山 秀樹氏
今回のご講演では、理化学研究所 基幹研究所 テラヘルツ量子素子研究チーム チームリーダー 平山秀樹先生より、先生が研究をされているテラヘルツ量子カスケードレーザ、および深紫外領域でのLEDの開発に関する2つの内容についてご講演をいただきました。
 まず、テラヘルツ量子カスケードレーザの開発についての最近の研究動向をお話頂きました。2011_271_02
電波よりも短波長で光よりも長波長である1THz~10THzの領域を扱うテラヘルツは、反射や集光といった光としての特性と、電波としての透過の性質の両方をあわせ持つため、短波や可視光領域では不可能であった様々なものを透視して検査するのに有用であるとのこと。
特に、X線は人体に有害であるのに対し、テラヘルツは無害であるということで、医療分野に大きな役割を果たすと期待できるとのことでした。テラヘルツ量子カスケードレーザは高温での動作が非常に困難であるが、平山先生はこれまでに最高温度190Kを達成されており、常温での動作まで今一歩のところまで来ているということでした。
 深紫外LEDの開発に関するご講演では、深紫外LEDの非常に低い発行効率をいかにして向上させて来られたかについて、分かりやすくご説明して頂きました。
 深紫外LEDにはAlGaN系半導体が利用されるが、LEDの発光効率を表す外部量子効率は約0.01%と非常に小さい。この発光効率を、平山先生は「内部量子効率」と「電子注入効率」を改善させることによって約300倍である3%程度まで向上させることに成功しています。
それぞれ、「内部量子効率」は「アンモニアパルス供給多層成長法」と呼ばれる手法を考案することによって1%以下だった効率を50~80%に改善し、また「電子注入効率」は、電子がp型半導体層へすり抜けてしまうのをブロックする「多重量子障壁(MQB)」を世界で初めて導入することによって、20%以下から80%に飛躍的な向上を実現されています。
 今回のご講演で、LEDの発光効率の向上には様々な方面からの技術アプローチが必要不可欠であることを痛感させられました。
そこには、豊富な知識が必要であることもさることながら、並々ならぬ開発の努力があったのではないかと感じます。
今後の課題は「光取り出し効率」を8%から30、40%に引き上げること、さらには、青色LEDの発光効率80%と同等を目指すことにより深紫外LEDの実用化レベルの実現を目指すことだそうで、先生の今後の研究に対する熱い意気込みが伺えました。小型で長寿命、低消費電力である深紫外LEDは、小型殺菌灯への応用や、高密度光記録への応用、光触媒への応用が可能ということで、実現の際には非常に幅広い分野に普及していくことが期待できます。
 テラヘルツ量子カスケードレーザ、深紫外LEDどちらの内容に関しても私にはなじみが無いものでしたが、要素技術から実用展開まで幅広く、また非常に分かりやすくご説明を頂き、今回のご講演は大変有意義なものとなりました。
平山先生には、ご多忙の中、非常に興味深く貴重なご講演をいただきましたことを改めて感謝申し上げたいと思います。
また、これからの益々のご活躍をお祈りしたいと思います。
担当幹事:田中 政之介

2011/10/26(水)~ FPD展LED Solution 2011

■展示物
・レンズ拡散板:LSD 【LSD詳細ページへ
・照明シミュレーションソフト:照明Simulator
新発売のCADバージョンをご紹介いたします。【照明Simulator CAD詳細ページへ
■出展社セミナー 10月27日(木)15:00~15:45
・≪光学・照明で困ったら≫光学に特化したトータルソリューションプロバイダー
■出展社セミナー 10月28日(金)14:00-14:45
・LEDの照明ムラを解消する≪レンズ拡散板:LSD≫
【日時】2011年10月26日(水)010月28日(金)午前10時0午後5時
【場所】パシフィコ横浜

11-11 ≪CCD、CMOS等のイメージセンサーのためのレンズ設計基礎理論≫

フィルムに代表されるアナログ的撮像装置を対象として展開されてきた光学設計の考え方にも、そこにCCDやCMOSの様なデジタル撮像素子が利用される事により、新しい画像の捉え方を導入する必要性が生まれてきました。また画像復元・補正技術など、デジタル性を積極的に生かす技術と光学設計との関係も重要なものになって参りました。また、相変わらず、光学設計を実際に行なうに際して必要となる、基本的知識と設計手法、常套的な設計手段についての古典的知識は重要であります。

本セミナーではデジタル結像の基礎となる画像理論、画像評価、そして基礎的、普遍的な光学設計理論もふくめて解説します。

さらにここで解説させていただく内容は、近年の多様な光学設計の際には、収差論、波動光学理論、照明理論などの多彩な理論へのアプローチが必要になってくる場合が少なからず存在いたしており、こうしたアプローチの際の共通の基盤となるものです。

講義項目
  1. 近軸理論
  2. 光学系の明るさについて
     1.Fナンバー
     2.周辺光量
  3. 設計上の結像性能評価
     1.収差図
     2.OTF
  4. 自動設計
  5. 製造公差について
日時
2011年10月12日

2011/9/28(水)~ LED JAPAN 2011

■展示物
・レンズ拡散板:LSD【LSD詳細ページへ
・照明シミュレーションソフト:照明Simulator
新発売のCADバージョンをご紹介いたします。【照明Simulator CAD詳細ページへ

■出展社セミナー 9月30日(金)14:00~14:45
・LEDの照明ムラを解消する≪レンズ拡散板:LSD≫

【日時】2011年9月28日(水)09月30日(金) 午前10時0午後5時
【場所】パシフィコ横浜

レンズ拡散板LSDと一般的な照明用レンズオプションの性能比較とレンズ拡散板LSDの可能性についてのレポート

会社名 リップルデザイン/Ripple design
代表者 岡本 賢 Ripple design
【レポートの目的】
オプティカルソリューションズ製レンズ拡散板LSDの一般照明用オプションへの転用の可能性を探る為に、市販されている照明器具に既製品のレンズオプションを取りつけ照度実測を行い、レンズ拡散板LSDと一般照明用のレンズオプションの性能比較を行った。
また、本レポートでは照度実測の他に、現在の照明器具展開の傾向等を調査し、レンズ拡散板LSDの特徴を活かした一般照明用オプションの展開について具体的な検討を行う。
1.照度の実測
実測方法 測定結果
2.レンズ拡散板LSDによる照明効果の応用例
応用例1 ウォールウォッシャーとして使う
応用例2 美術館・博物館などの展示照明として使う
応用例3 光の帯の様な効果を作りだす
3.グレアの軽減について
4.既存照明器具の調査
■スポットライトのサイズ(器具の直径)
■オプション取り付けの可否について
■レンズオプションの価格について
5.まとめ
110914_LED_Report
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