26.レンズを使う13<色収差、2次スペクトルについて>

LED照明ノーツ26.レンズを使う13<色収差、2次スペクトルについて>
ここまでは、C線、F線などの2波長についての色消しについて考えて来た。この様な2波長についての色消しが成っているレンズをアクロマート(achromat)と呼ぶ。この2波長以外の波長に対しては、色収差が残存する場合が極一般的に考えられ、この残存する色収差を2次スペクトルと呼ぶ。この2次スペクトルを除去するためには、蛍石などの高価な特殊な材料が用いられ、2次スペクトルが除去されているレンズ、或る比はそれに近い性能を持つレンズをアポクロマート(apochromat)と呼ぶ。
特に、2次スペクトルとしては一般的なレンズにおいては、より波長の短い(紫寄りの)g線(435nm)を考える場合が多い。精密な結像が必要となる顕微鏡対物レンズ、或いは長い焦点距離によって、こうした2次スペクトルもそれに比例して目立つようになる、望遠レンズの設計時においては重要な評価項目となる。
1.2次スペクトル
以下で、薄肉密着系による2次スペクトルの色消し条件について考えてみよう。C-F線の一次の色消し条件は….
LED照明ノーツ26.レンズを使う13<色収差、2次スペクトルについて> 全文を読む。
株式会社タイコ 牛山善太

12/4(水)~12/6(金) 国際画像機器展2013  出展と無料セミナー開催のお知らせ

株式会社オプティカルソリューションズは、世界最多の来場者を誇るマシンビジョンの展示会「国際画像機器展2013」に出展します(会期:12月4日(水)から6日(金)会場:パシフィコ横浜展示ホールC・D、ブース番号:A04)。
『国際画像機器展』は、今回で35回目の開催で、前回に引き続き「光源・照明ゾーン」を設置するほか、今回から「ロボットビジョンゾーン」「超高精細4K/8Kゾーン」「メディカルゾーン」を新設するなど、「ものづくり」を支える画像処理技術における最大規模の展示会です。
当社は、照明角度のコントロールに有用で、照明の均斉度を上げ、照度のムラなどLEDを扱う際に発生する、厄介な現象を解消できるフィルム《レンズ拡散版:LSD》を展示・紹介します。ブースには説明員が常駐対応しますので、ぜひお立ち寄りくださいますようご案内申しあげます。
また、会期中5日(木)には出展者セミナー(無料)を開催します。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。
<展示会情報>
・会名:国際画像機器展2013
・会期: 2013年12月4日(水)~6日(金)10:00~17:00
・会場:パシフィコ横浜 展示ホールC・D
・ブースNo.A04
<主な展示物>
レンズ拡散板:LSD
LED用レンズ
LED用リフレクター
照明SimulatorCAD
ワイヤーグリッド偏光フィルム(WGF)
スペクトロナビ
<出展社セミナー詳細>
・日時:2013年12月5日 (木) 12:30~13:20
・会場:展示会場内セミナールーム
・定員:100名まで
・受講料:無料。(事前登録を行っていただくとスムーズです)
<タイトル/内容>
「レンズ拡散板:LSD」による画像処理用照明の品質向上
「照明シミュレーター」による開発期間短縮
booth_layout_OSC

25.レンズを使う12<間を空けて存在する二つのレンズによる色収差の除去>

LED照明ノーツ25.レンズを使う12<間を空けて存在する二つのレンズによる色収差の除去>
前回は色収差除去のための基本的な配置を学んだ。そこでは光学系として、凸レンズと凹レンズが密着している場合(ダブレットレンズ)の最もシンプルな構成を取り上げた。この様な光学的要素は多くの光学系に見られる。非常に重要なパターンである。ただ、あくまでも2レンズが密着した場合であり、密着して置かれていない2レンズについてはどうであろうか?今回はさらに、この様にもう少し異なった状態での色収差の除去について考えてみよう。
1.間隔のある薄肉レンズ2枚による色消し条件
本連載前回では薄肉密着系による一次の色消しを考えたがここでは、この薄肉レンズの組が間隔Dを置いて存在している場合について考える。
近軸計算により、全体の焦点距離fを用いて以下の式が成り立つ。….
LED照明ノーツ25.レンズを使う12<間を空けて存在する二つのレンズによる色収差の除去> 全文を読む。
株式会社タイコ 牛山善太

58.キルヒホッフの回折積分式 1

光学設計ノーツ58.キルヒホッフの回折積分式 1
今回からは実用的な回折振幅・強度計算の基礎となる、キルヒホッフ(kirchhoff)の回折積分式について、ヘルムホルツ(Helmholtz)方程式から出発して述べさせて戴きたい。特に今回はそのまた基本となるキルヒホッフノ積分定理について解説させて戴く。
1.キルヒホッフの積分定理 ①
スカラー波動方程式….
光学設計ノーツ58.キルヒホッフの回折積分式 1 全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

10/16(水)~10/18(金) LEDジャパン2013  出展と無料セミナー開催のお知らせ

弊社は、10月16日(水)~18日(金)パシフィコ横浜展示ホールDにて開催されるます高輝度LEDの専門展「LEDジャパン2013/Strategies in Light」に出展致します。
『LEDジャパン』は、高輝度LEDの設計・製造を中心に、アプリケーション、照明分野までを網羅した専門展示会で、米国Strategies Unlimited社が監修する専門カンファレンスを併設することで、LEDの最先端技術を知ることができる貴重なイベントとなっています。
当社は、照明角度のコントロールに有用で、照度ムラや色ムラなどLEDを扱う際に発生する厄介な現象を解消できるフィルム《レンズ拡散版:LSD/ライティングLSD》を展示・紹介します。ブースでは、説明員が常駐対応しますので、ぜひお立ち寄りいただきますようご案内申しあげます。
また、会期中17日(木)には出展者セミナー(無料)を開催します。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。
<展示会情報>
・会名:LEDジャパン2013
・会期: 2013年10月16日(水)~18日(金)10:00~17:00
・会場:パシフィコ横浜 展示ホールD
・ブースNo. L-192
<主な展示物>
レンズ拡散板:LSD
LED用レンズ
LED用リフレクター
照明SimulatorCAD
ワイヤーグリッド偏光フィルム(WGF)
スペクトロナビ
<出展社セミナー詳細>
・日時:2013年10月17日 (木) 14:15~15:00
・会場:展示会場内 B会場
・定員:100名まで
・受講料:無料
<タイトル/内容>
LEDの照度ムラ解決・照度角をチェンジ
【レンズ拡散板:LSD/ライティングLSD】
照明ソフト【照明SimulatorCAD】
FloorMap_OSC

57.平面波スペクトラム法と光学設計・評価への応用

光学設計ノーツ57.平面波スペクトラム法と光学設計・評価への応用
平面波スペクトラム法についてこれまで述べさせて戴いて来たが、今回はこの手法を光学系評価の場において、どの様に応用していくのか、どの様に計算をまとめるのか、と言うことに関連して解説させて戴きたい。
1.光学系設計・評価への応用、像面での考え方
  空間における、光波の伝播を平面波スペクトラム法により表わせることは述べた。様々な光工学の分野で有用であるが、この手法は、さらに収差を持つ光学系がその系の中に存在する場合にも、レーザ光源の様な、小さなフレネル数を持ち、(既述した様にこうした光源からの等位相波面には単純に幾何光学的波面の進行を想定できない)空間的にコヒーレントな面積を持つ光源による光波の伝播、被写体の結像を評価・再現することに役立つ。これまで述べたように、初期平面における複素振幅分布を入力することにより、そこから、半空間に放射する光波を平面波に要素分解して表現できる。この時の、各要素平面波の振幅は本連載第54回(4)式….
<光学設計ノーツ57.平面波スペクトラム法と光学設計・評価への応用 全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

24.レンズを使う11<張り合わせレンズにおける色収差の除去>

LED照明ノーツ24.レンズを使う11 <<張り合わせレンズにおける色収差の除去>>
前回は色収差を考えるうえで非常に重要な、アッベ(Abbe)数について解説させて戴いたが、このアッベ数と焦点距離を計算する近軸理論の組み合わせにより、薄いレンズ同志が密着した場合における、焦点距離の色収差除去のための条件を導くことが出来る。この条件は照明系をも含むすべての、多色の状況における、レンズ系配置の基本を示唆するものである。
1.色収差を除去できる条件
前回、触れさせて戴いた通り、d線(587.6nm)を中心として、C線(656.3)、F線(486.13)の焦点距離の色収差を考えれば、

LED照明ノーツ24.レンズを使う11<張り合わせレンズにおける色収差の除去>  全文を読む。
株式会社タイコ 牛山善太

13-11 光設計【TOPICS】セミナー ≪照明系の輝度について≫ 9月25日(水)開催

照明系設計セミナー等では避けて通れないテーマです。そして受講者の方も非常に高いご興味をお持ちの処ですが、全体の時間枠からすると、どうしても時間が足りなくなってしまいます。そこで、本セミナーでは“輝度”だけを取り上げさせていただきます。分かっているようで意外と掴みにくく、尚且つ重要な測光量である“輝度”について考えます

講義内容
  1. 輝度について [LED照明ノーツ12回]

    輝度とは光源から出ている単位時間当たりのエネルギー、光束を、その光の束の開角を表す立体角、そして光源の面積で割った量である。それでは、どの様な場合に必要とされる、光の量であろうか? …

  2. 「明るい」、ということについて [LED照明ノーツ13回]

    レンズの齎す理想像点を考えるための近軸理論の背景となるsinθの近似の精度について考えたい。…

  3. ストローベルの定理と輝度不変則  [光学設計ノーツ18回]

    共役関係に無い光斑S,S’についてもこの輝度不変則が成立する事を示す。そのためにはまず、ストローベルの定理を導かねばならない。…

  4. 結像における余弦則により正弦条件を求める(一部、上記3)の補助資料として) [光学設計ノーツ42回]

    そこに含まれていた結像における余弦則というものをクローズアップし、輝度不変則、正弦条件、ハーシェルの条件等について改めて考えを廻らせたい。…

日時
9月予定 13:00~17:00
会場
ちよだプラットフォームスクウエア(503会議室)
受講料
24,000円(税込)/名
講師
牛山 善太先生
(株)タイコ代表取締役、元東海大学工学部光・画像工学科非常勤講師
定員
30名
申込方法
光学設計講座お申込画面からお申込いただくか、直接お問い合わせ頂けますようお願い致します。TEL:03-5833-1332

23.レンズを使う10 <アッベ数について>

LED照明ノーツ23.レンズを使う10 <アッベ数について>
前回、述べさせていただいた様に、色収差とは、一般的に、レンズを通過する光線の色・波長の違いにより、レンズの媒質の屈折率が異なり、それぞれの波長による像面上収束点が一致しないことを言い、画像の乱れを引き起こす。この色収差は、焦点距離計算などにおける、光線追跡計算の一次近似の領域においても存在し、或る意味では、最も基本的かつ構造的な収差であると考えられる。(勿論、高次の領域においても存在する。)
ここでは、この近軸領域における色収差についての重要な係数、アッベ(Abbe)数について解説させて戴きたい。
1.焦点距離の色収差
まず最初に、焦点距離fの薄肉系単レンズの焦点距離についての色収差について考えよう。
簡便のためレンズの厚さを0と考え、1面、2面の曲率半径をそれぞれr1、r2、
硝子の屈折率をnとすれば(図1)….

LED照明ノーツ23.レンズを使う10 <アッベ数について>  全文を読む。
株式会社タイコ 牛山善太

56.平面波スペクトラム法と回折理論の関係

光学設計ノーツ56.平面波スペクトラム法と回折理論の関係
任意の平面上の電場の複素振幅分布をフーリエ変換することにより、様々な方向に伝播する様々な振幅を持った平面波の合成として、その複素電場を表現できた。今回はその様な光波の表現手段から得られる回折理論の代表的な基本式について解説させて戴きたい。
1.平面波スペクトラム表示とフレネル回折等の回折理論との関係
ここで、伝播方向zに対してあまり広がらない光波、z軸と比較的小さい角度を為す
方向に伝播する要素平面波のみを重ね合わせた光波を考える。さて、この様な近軸的な領域においては、前回(2)式….
光学設計ノーツ56.平面波スペクトラム法と回折理論の関係 全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

お問い合わせはこちら
オンライン会議も対応
03-5833-1332